骨と筋肉をつなぐものーー腱
では、骨には他に何が付着しているかわかりますか?骨のまわりにあるもの、それは筋肉です。骨のまわりにある筋肉を骨格筋と呼んでいますが、この骨格筋と骨をつないでいるのが腱です。アキレス腱が有名な腱ですが、これは足の踵骨(かかと)の後ろにくっついている腱で、歩くときや飛び跳ねるときに大切な下腿三頭筋(ヒラメ筋・腓腹筋)に共通腱です。この腱が切れたときは激痛が起こり、つま先歩行ができなくなるため急所を現す代名詞としても使われていますね。
腱(けん)は丈夫な帯状の結合組織で、大部分はコラーゲンと呼ばれる強固なタンパク質でできています。腱そのものは伸びることはなく、筋肉の両端をしっかりと骨につなぎ留めています。腱はさやに包まれているため、周囲の組織を損傷することなくなめらかに動きます。腱には細い棒状のものと膜のように薄く広がったものがあります。また、手や足の付け根など骨の表面を通るところでは、腱は腱鞘というながい鞘(さや)で包まれて保護されています。
滑液包(かつえきほう)は少量の滑液を含んだ小さな袋で、腱の下に位置し、腱が受ける衝撃を吸収して損傷から守る働きがあります。滑液包は、隣接する構造の間に生じる衝撃も吸収します。この働きによって、たとえば骨と靭帯などの間のまさつを防ぎ、すり減ったり断裂するのを防いでいます。
滑液包は、正常なら内部に非常に少量の液体を含んでいます。しかし、けがをしたり酷使されると、炎症を起こして中の滑液が増加します。これを滑液包炎と呼んでいます。腱鞘炎、腱炎とよばれるものも同じように怪我や同じ部位の酷使によって起こります。
まとめ
少し細かく説明しましたが、このあたりの構造がわかっていると、怪我や損傷を起こしたときに、どこがどんな症状なのかがわかりやすくなります。例えばひどい肩こりで肩が回らなくなってついに整形外科に行ったとします。そして付けられた病名が棘上筋腱炎だったとしたら・・・?それは棘上筋という筋肉が骨にくっついている腱の部分(肩と首の付け根)が炎症を起こしているということがわかるわけです。肩峰下滑液包炎だったとしても同様です。構造がわかると意味がわかりやすい、そうすると対策も取りやすい・・・と思いませんか?
しかしながらここで覚えておきたい大事なことはこれだけです!
骨と筋肉をつなぐものが腱である。
ちなみに英語では靭帯のことをLigament、腱のことをTendonといいます。
腱にはゴルジ腱器官という組織があって、これは運動と神経のコントロールを行っているとても大切な器官です。ゴルジ腱器官に関しては筋肉の動きのところでまた説明していきます。
というわけで、今回はこれで終わりです。いかがでしたでしょうか?
次回はガイコツシリーズ最終回、背骨のしくみをお送りします。
どうぞお楽しみに!
