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プロフィール

平井美守珠 フリーダイバー
ヨーガインストラクター

フリーダイビング競技2種目(コンスタントウィズフィンスタティック:解説)の日本記録保持者。2008年世界選手権において、個人成績総合2位の記録でチームを牽引し、日本女子団体銅メダルを獲得する原動力となる。
モアナブルースポンサードアスリート。



     



平井美鈴選手インタビュートップ

競技前日のトラブル

西村 ところで、さきほど印象に残っていることとして、競技前日に肩を痛めてしまったとおっしゃいましたが・・・

平井 はい。一週間程度のトレーニングを終えて最高のコンディションでコンスタントウエイト(海での素潜り)を明日に控えた夜でした。ちょっとした動作で右肩を亜脱臼してしまったんです。
肩の痛みはきっと鎮痛剤で和らぐのでしょうが、ドーピング検査が金メダルと銀メダルのチームに対してあるというのを聞いていたので、念のため薬は一切飲まないことにして、塗り薬を塗ったり、冷やしたり湿布したりしていました。

西村 かなりの肉体的精神的ダメージがあったと思うのですが、そこからどのようにコンディションを整えていきましたか?前夜ということもあってそれでなくてもナーバスになりやすいと思うのですが。

平井 肉体的には前夜の段階で自力で右腕はあげられませんでした。「あぁやってしまった、どうしてこのタイミングで・・」と落ち込みましたが、左手で右手を支えればいいし、気持ち次第では今までの練習通りに潜れるはずだと考えて「しょうがない」と受け入れました。

西村 自身に起こった現実をすべて受け入れて、そこから気持ちを再スタートさせた、ということですね。

平井 実は肩を痛めてしまったのは、明日の競技の申告(63m)を終えた後の出来事だったので、肩の状態で明日の競技の深さを調節するということはもう無理だったんです。痛めても申告通り潜らなければいけない状況になっていたのですが、まだ一晩ありましたし、明日になって考えて、潜ってみて考えて、「無理だったらダイブの途中で戻ってこよう」と決めました。無理してBO(酸欠失神)して得点がゼロになるよりは、途中で帰ってペナルティながら少しでも点数が入るほうがましだ、と考え、痛みもこういう状況も「受け入れる」しかありませんでした。

試された心の力


西村 聞いているだけですごいです・・・

平井 幸い、潜る深度は自己ベストの66mより浅い深度63mで、大会前のトレーニングでは何度もその水深を潜っていたので、多少調子が悪くても達成できる確信はありましたし、水中で多少のハプニングがあっても落ち着いて戻ってこられる深度だと前向きに考えていました。

西村 「心の力」が試されるときだったのですね。

平井 そうでしたね、試されていましたね。
数年前の自分だったら泣きっぱなしで悲観し、とてもナーバスになっていたと思います。
競技自体も怖くなっていたでしょう。でも今回は回数を重ねたトレーニングと明るいチームメイトのおかげで、競技前も笑顔でいられましたし、本番でも「いつも通り」リラックスできたと思います。気づいたら肩の痛みはあったのですが、本番が近づき集中するにつれて感覚がなくなっていました。

→次は平井選手の心の強さの源に迫ります>>>

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