平井美守珠 フリーダイバー
ヨーガインストラクター
フリーダイビング競技2種目(コンスタントウィズフィンスタティック:解説)の日本記録保持者。2008年世界選手権において、個人成績総合2位の記録でチームを牽引し、日本女子団体銅メダルを獲得する原動力となる。
モアナブルースポンサードアスリート。
西村 フリーダイビングを多くの人にもっと広めていきたい、というのは、テレビで中継されるようになりたい!というようなイメージですか?
平井 最終的にはそうです。美しい自然の中で行う競技の様子をメディアで中継ができれば最高だと思います。
西村 水中カメラが最深部に仕込んであって、水中のダイバーたちの美しい様子が見られたりすると最高ですよね!
平井 人間が海に溶けていくように潜り込んでいく様子は本当に美しいので、是非たくさんの方に見てもらいたいですね。競技としては、入水前の選手の緊張感あふれる様子や浮上後のダイブ大成功!という盛り上がりも臨場感あふれるシーンとして、いろんな方に楽しんでもらえるのではないかと思っています。
西村 確かに、海の会場は一般の方が見ることが難しいので(船で沖まで出ることが多い)、意外とテレビなどのメディアには向いているのかもしれないですね。それに深海-100mはカメラしか長居できませんしね(笑)
平井 そう思います、今のところはフリーダイバーが直接見に行かないと見られない光景ですからね。深海ってどうなってるんだろう?明るいのか?暗いのか?とかそういう興味もあるでしょうし。
西村 ありますあります!
平井 深海にいられるのは現状カメラか潜水艦くらいですからね。
で、そこに人間が素潜りで潜ってくるんですから、やはり貴重なシーンだと思います。
西村 みんなそれは見てみたいと思いますよ〜。もしかすると2年後の世界大会は日本で開催する可能性もあると聞いていますから、そのときにテレビで中継されたら最高でしょうね。
平井 その可能性に向けて動けるといいなと思います。
平井 あと、フリーダイビングを多くの人にもっと広めていきたいのは事実ですが、その中でもことさら大きな願いがあって、それは競技人口が増えることで海の事故も減らせるのではないか、と思っているからなんです。
西村 痛ましい海の事故というのは多いですよね。シュノーケリング中に溺れただとか・・・夏になると風物詩のように聞かれます。そういう意味では、ライフセービングのような仕事とも共通する思いでしょうね。
平井 そう思います。実際、私は水の事故で親友を亡くしています。それは事実ですから今更どうすることもできません・・・。そういう悲しい出来事をこれ以上増やしたくないという強い思いがあります。もっと海の原則(バディシステムでお互いの行動を常に監視する、ひとりでは絶対に海に行かないなど)をみんなが真剣に理解し、そしてフリーダイビングという競技だけでなく、海のことをもっとよく知ることで、事故が防げるのではないか・・・。それが私の一番の願いで、フリーダイビングを通して伝えたいことなんです。
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