サロンには、いろんなお客さまが来てくだいますが、私が素晴らしいと思うのは、
毎月、あるいは月に数回、ある一定の長い時間をかけて
サロンに通ってきてくださるお客さま。どのお客さまも私にとっては
とても大事な方たちだけれども、そういった長いおつきあいができる方
というのは、その人の変容を一緒に経験することができるので、
ことさら思い入れも強くなりがちです。
(セラピストとしては、あまり思い入れが強すぎてもいけないのですけれども)
先日来てくださった方は、そういった毎月来てくださるお客さまだったのですが、
そのとき、とても印象深いことがありました。
その方は、私のサロンに来られる前、3、4年ほど前からずっと、自分自身を
真摯に見つめ、そして、大きなチャレンジと自己投資をし、そしていつの間にか、
以前のご自分では考えられなかったようなことを成し遂げていた、
という方でした。
わたしは取り柄なんて何にもない、ただの専業主婦で、子供と夫のとの関係性が
なかなかうまくいかなくて、そして病気にもかかり、どうしたらその状態から
脱却できるか、いろいろな方法を試し、そして実際に行動してこられていました。
モアナブルーに初めて来られたのは、確か今年に入ってからでしょうか、
いろいろなことが動き始め、でも、自分が思っているよりも速いスピードで
それが起こり始めてしまったため、ある種の戸惑いと恐れを持っているような
状態でした。
セッションを続けているうちに、その方はいろいろなことに気づき始めました。
自分が怖がっている、ということ。その恐れは、かなり根源的なものであって
他人に対する恐れというよりは、自分自身への信頼というところにあること、
具体的ないろいろな悩みの話もたくさん出ましたが、結局のところ、
自分のからだを含め、自分への信頼を無くしてしまっていて、
それをいかに取り戻すか、というところが、
ボディセラピーを通じて行うべきことのように思えました。
もちろん、それは他のいろいろなセッションやリーディングや
あれやこれやでもきっと同じことを言われていたでしょう。
けれど、からだからのアプローチは、頭で理解しがちな賢い人には、ぎゃふんと
しかいいようのない、強烈なブローを仕掛けてきます。
痛みやくすぐったさ、逃げる仕草、そのとき感じるあれこれ、
今というこの瞬間にフォーカスするしかない、逃げられない時間が
その人に新しい感覚と突き抜けるようななにか、を感じさせるのです。
