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2007年06月19日

●6月13日 おがさわら丸出航

前日からの都内泊で久々に都会の夜を楽しんだ翌朝9時、東京竹芝桟橋に到着した。朝の竹芝はおがさわら丸の出航以外にも大島行きなどのジェット船の乗船も兼ねているので、わりといつも人が多い。が、今回はどうやらおがさわら丸の乗客数も多い様子。実は今回の便は「硫黄島墓参便」となっていて、おが丸が父島到着後すぐ硫黄島に出発、そのまま現地に停泊して戻ってくる便だったのだ。

硫黄島(いおうとうと読むことになったという報道がありましたね)は、去年関連する映画が2本上映されたこともあるのか、硫黄島に行く人たちがだいたい200名位乗っていたようだ。乗船者数は500人を超えていてこの時期ではかなり多い。
いつもぎりぎりに乗ってできれば広い空間を確保したい(2等船室は広い絨毯敷きのフロアに毛布が2枚置いてあって、その番号が自分の空間になるという仕組みなので、最後の方は番号が空く可能性がある)と思っていたら、いつも入ってすぐのCデッキが多いのに、今回はいきなり一番下の階であるEデッキ指定だった。下のほうがエンジンに近いのでちょっとうるさいんだよな〜。
ともあれ全員乗船終了し、午前10時におがさわら丸は竹芝桟橋をゆっくりと離れ、東京湾内を静かに航行しはじめた。

今回の小笠原行きでは、今まで島で出逢ったお友達などは乗っていなかったので、行きのおが丸はヒマだな〜と思っていた。そしたら数日前にmixiのコミュニティで同じ13日発の人たちが何名かいることが判明。思い切って「私もいきまーす」と書き込みしたら、それを見た方から連絡をもらい、それがご縁で何名かの方とおが丸で会うことができた。

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25時間半の船旅は、気づけばあっという間とはいえやっぱり長い。東京湾内に船がいる出航後2時間位は携帯もつながったりするからみんなメールしたりしているけど、湾を出たら携帯もつながらない。会社からの連絡も来ない。友達にメールもできない。
あれもやらなくちゃこれもいつまでにっていう生活をしている人たち、常に携帯などでつながっていないと不安な人がこういう状況になると、本当に何したらいいの?って状態になってしまう。
つまりヒマなのだ。

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船内の過ごし方はいろいろで、もう出航してすぐに寝る体制に入ってほとんど寝ちゃう人もいれば、天気がいいと外のデッキに出て海をみながらぼーっとする人、いきなり宴会する人などなど。
私はだいたい出航後数時間は外でずっと海を見てるっていうことが多い。今回のおが丸ではmixiで知り合った2人とすぐに落ち合うことができて、房総半島や三浦半島を見ながらいろいろ話ができてよかった。

数時間後、スナック(バーカウンター式の単なる売店)でささやかなデザートタイムをしていたら、房総半島を少し超えたあたりでなんとイルカの背びれが見えるではないか!なんてラッキー☆たぶんカマイルカかなんかじゃないかという人が多いんだけど種類まではわからなかった。
5、6頭はいたと思う。で、それがきっかけで隣に座ってた人たちと意気投合。一人は旅行会社の社長さんで、小笠原視察旅行に招待されていた人、もう一人はかなり目立つ髪型の若い女の子。普段ならまったく接点のない3人が、それから小笠原について、旅について、世界情勢について、人生について?などなど、いろいろな話をしたのは、なんせすごくヒマだから(笑)。
でも、それこそが旅に必要なことであり、実は小笠原への旅はこのおが丸から始まっているともいえるのだ。

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べた凪ぎってやつですね。遠くに見えるのは御蔵島

行きの船は全く揺れず、超快適。お昼を食べ、ビールなど飲みつつ夕日をぼんやり眺め、夕食を食べてのんびりしていたら消灯の10時。朝6時過ぎに船内に電気がつく。起きて外を見ると、海の色が変わっている。
今回はまだ水温がそれほど上がっておらず、しかも曇っていたので、もんのすごいブルーというほどではなかったのだが、それでも東京湾内とはまるで違う濃紺の海。
これを見ると「ああ、島に来たな〜」って思う。
朝食を簡単に済ませ、朝11時半にいよいよ下船。二見湾からゆっくりとびうお桟橋へと入っていく。桟橋には出迎えの宿やダイビングサービスの旗を持った人がたくさん待っている。
島に帰ってきた・・・3年ぶりの父島。
小笠原に夢中になってしまった人たちは、島に行くとは言わず「帰ってきた」「帰島」っていう言葉をよく使う。

天気は曇天、気温もそれほど高くない。私の計算だと内地に梅雨前線が入ったら小笠原は梅雨明けだ!太平洋高気圧万歳!って感じになると思っていたのに、今年はこの太平洋高気圧がどうもよわよわで、本州に雨が降ってもこっちもこっちで天気が悪いという予想外のことになっていた。
でも、とにかく着いた。雨でも波がなければツアーの船は出るのだし、そういうこともたまにはあるさと思いつつ、宿へと向かったのだった。

コメント

船、しかも25時間半の長旅だからこその旅情ですね。これが小笠原好き嫌いの分かれ道でもありますね。
もう14回もおが丸乗っていますが、顔見ると「あれっ?見たことある」って人多いですね。向こうもそう思っているでしょう。

>笛吹童子さま
ホントにねー船がダメだから行けないって人多いですよね。でもおが丸がダメならきっと現地着いても船に乗れないし、楽しみが半減。
14回もおが丸乗ってるんだーーってびっくりしたけど、私も4回目だったから8回は乗ってるんだな。ひゃー

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