朝8時に今日のツアーは始まった。今日は小笠原父島より少し北に戻ったところにある無人列島、聟島(むこじま)列島、通称ケータ島に行く1日ツアーだ。何故ケータというかは諸説あるようだが、昔ここになんとかケータさんという人が住んでいて、ケータの島、ケータガ島となってケータ島と呼ぶようになったという説を船長の田中さんは支持していた。今は無人島となっている聟島列島だが、戦前までは牧畜や農業などで生計を立てている人がいたらしい。
ケータの嫁島「マグロ穴」
ちなみに小笠原諸島は父島、母島をはじめとして、家族の名前で島が成り立っている。誰がつけたかは不明らしいが、父島はだいたい男系、兄島、弟島、孫島(性別不明だが)などで、母島の近くには妹島、姉島、などがある。そして聟島列島には嫁島、媒島(なこうどじま)などの名前がつけられている。
ケータ島に到着するまでは、おがさわら丸よりも速いクルーザー船、ミスパパヤでも1時間以上かかる。が、昔は船で4時間、往復8時間なのでとてもじゃないけど日帰りで行けるところじゃなかったのだが、釣り好きの田中さんはケータが好きで好きで、いつか日帰りで行ける船を造りたいってことで、今の船を(特注でエンジン増強して)買ったと聞いたことがある。
ダイビングなどで船でポイントまで行く場合、遠いと船酔いなんかで「え〜っ」ってなることが多い。確かに和船や小さい船だと屋根がなかったり落ち着いて座ってられなかったりするので苦痛かもしれない。またもちろんミスパパヤでも酔う人は酔う。
でも私はこの船だと、どれだけ揺れててもジェットコースターみたいに上下しても何故か酔い止めなんて飲まなくても絶対酔わない。そう思ってるからよけい酔わないのかもしれないけれど。
なので、イルカを探しつつ走る約1時間の船旅も楽しくてしょうがない。時折並走するカツオドリ、オナガミズナギドリ、アナドリなどの野鳥たち、海の上を飛ぶトビウオ、晴れた日には虹が見えることもあるし、マンタやマンボウに会ったこともある。毎回ワクワクするクルージングなのだ。
ツノダシちゃん
しかし今日もまた曇天。天気予報は雨マークだったが、どうやら雨はもちそうだし薄日も射してきた。よしよし、私の晴れ女度もなかなか上がってきたぞ。。。。
だんだん聟島列島の中で一番父島に近い島、嫁島が見えてきた。ここではよくイルカと遭遇する。ツアーのパンフには「このツアーではイルカとの遭遇率99%以上!」とか書いてある。私は幸いツアーに出てイルカを見なかったことは一度もないのだが。。。。
嫁島まわりをゆっくり一周する。相変わらず潮まわりが悪く、水温が低そうだ。。。多少うねりも入っている。イルカを探しつつぐるりと一周。あれ〜おかしいな〜今日は見当たらないねーどこ行っちゃったんだろう。。。