« ただいま! | メイン | 銅メダル!そしてみみずんとの縁 〜エジプトよもやま話その7〜 »

2008年10月05日

●最終種目へ! 〜エジプトよもやま話その6〜

海の競技コンスタントウエイト、そしてスタティックと2競技が終わった。大会も後半戦、なんかあっという間のような気もするけれど、しかしスタティックの衝撃が強すぎて、海で潜ってたのがものすごい前のようにも思える。公式練習日などをはさみつつ、最後の競技へと大会は進んでいった。

公式練習日なども最初は選手について行ってたのだけれども、後半になってくると自分の欲求も叶えたい(笑)ということで、練習にはついていかずに補欠選手など残る人たちで海にシュノーケリングしに行ったりもした。シュノーケリングっていっても、フリーダイバーのそれは思いっきりスキンダイビングしまくり。ハッと気付くとみんな20mぐらい潜ってたりするからすごい。せーの!で水中写真を撮る位置が水深−10mくらいだったりして、あ〜私は耳が抜けなくて届かないぞ!と焦ったり。

egypt0830.jpg

egypt0831.jpg
キンギョハナダイの群れ。ホントに金魚すくいできそうなくらいいる!

そんな息抜きDayもいれつつ、そして競技前日と当日競技直前に何人かの選手にマッサージやリラクゼーション施術を行いつつ、最終競技ダイナミックの競技日を迎えた。ダイナミックも2日間にわけて行われる。日本チームは初日に2人、2日目に4人が競技を行うことになった。
日本女子チームはこの段階で3位。4位との差はかなりあったので、女子3人全員が普通に泳いで普通に決めれば銅メダルは確定、そしてなんと、各自自己ベストに近い記録を出せばシルバーメダルの可能性もあるということがわかった。

各チームがどの位の点数で、各選手の自己ベストがだいたいどれくらいかというのは、ランキングやウェブサイトを見ればわかるので、各国いろいろそれで計算し、予測し、そして目標の深度やメートル数を決めていくのだ。そのあたりが個人戦と団体戦で全然違うところでもある。わかりやすくいうとマラソンと駅伝くらい違うのかもしれない。戦略が大事だというのも、そう思うとわかりやすいな。

egypt0832.jpg

私がフリーダイビングの世界選手権にサポート参加するのは2回目、ともに団体戦のときだ。前回はなにもかもが初めてづくしだったので、そのあたりの状況も各国の実力も全然知らなかったけれど、今回は2年前よりは自分もフリーダイビングのことを知っているし(前はルールすら危うかった。オフィシャルトップってなんだっけ?みたいな)競技に関わる気持ちもとても深くなっている。

なので、そういった自分が専門分野として関わりたいと思っている選手のコンディショニングサポート以外にも、そういう競技そのものについても以前よりも深く知りたいと思うようになっている自分がいた。前回は男子チームがメダルに届くかどうか!という状況だったけれど、私自身はあまりその順位争いには興味がなかったんだよね、正直言って。

egypt0833.jpg

そして、ダイナミック女子一人目はメグさんこと松元選手。彼女はダイナミックの日本記録を持っていてこの種目は得意としているので、みんな期待して泳ぎを見る。オフィシャルトップ20秒前、10秒前、5、4、3、2、1オフィシャルトップ!! AレーンBレーン二人並んでスタートを切った。息を極限まで吸ってスタート、、、あ、、あれ?ちょっとギリギリ??

オフィシャルトップから10秒以内にスタートしないと減点、それは大丈夫だった。が、スタートの位置(顔や口が水中に入る位置)が1.5m以内でないとレッドカード(失格)になるのだ。隣の選手が壁ギリギリのところで顔をつけたのに比べると、だいぶ超えてたような、、、。でもそのときはあまり深く考えずに泳ぎを見守った。

150mを超えたあたりで顔を上げる。「I'm OK」サインも完璧!
いやーやったね〜なんて思って審判を見ると、レッドを出すではないか。うぎゃーーーまーじーでぇぇぇ???なんでこれが減点じゃなくて失格なの???とルールを責めたくなる。しかし審判をしていたビル(AIDA会長、大御所です)が自信満々にレッドカードを出したので、これはもう、、、厳しいのかも、、、。

一同呆然・・・。これで日本チームも終わったか・・・。すごい美しくて完璧な泳ぎだと思ったのに・・・。

結局、結構ギリギリだったから見方によってはホワイトかもといって、抗議をしてみたものの、今回は判定が覆ることはなかった。がしかし、4位のチームも1人がブラックアウトでこけたので、依然としてメダルのチャンスはあるということがわかった。
しかし次の日に泳ぐ2選手には更なるプレッシャーがかかることになった。

egypt0834.jpg
フランス選手のSP

コメントする