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2009年01月28日

●贅沢なスキーレッスン

スキー場の朝。夜3時まで飲み語り明かしてしまったけれど、朝食は7時半きっかりである。雪予報だったけれど、薄日も射していてなかなかの天気。

朝食のため食堂に降りていくと、フツーに三浦雄一郎・豪太親子がいらっしゃってご飯を食べていた。おおお!よく考えるとこれってすごいかもと思いつつ、簡単に自己紹介などをする。

そして、午前中のスキーはP助さんこと五十嵐さんとドルフィンズのしずかちゃんの2人サポート体制で、ゲレンデを楽しく滑りつつも基本をみっちり指導していただく。そして、途中で合流した雄一郎さんが私たちを見て、豪太さんに「ちょっとワンポイントで教えてあげたら?」って言ってくださり、急遽元オリンピック選手による豪華なレッスンが始まった。みんなどんどん上達していく。私も自分の滑りの弱点がわかってきた。

美しいフォームは強い。強いフォームは美しい。
私は技術にこだわる傾向はなくて、ある程度滑れりゃなんでもいいじゃん的なところがあるのだけれど、それでも美しいフォームの人を見ると「いいなあ・・・」って憧れる。自分はだいたいどんな斜面でも怖くないし滑ってこられるけれど、それが美しいフォームかというとかなり疑問符が残るのだ。

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結局のところ、美しく滑るにはもっともっと筋力が必要だということがわかってきた。
自分は脚力や腹筋が弱いから、疲れてくるとどんどんサボりたくなって、投げやりな滑りになっていくのだ。最後にはコントロールを失ってしまうことすらある。

スキーのレッスンを受けるなんて、コドモの頃以来だ。ある程度滑れるようになってからはレッスンで教わったことなんて一度もなかった。自由が一番!と思ってた。けれど、やっぱり何のスポーツでも基本が大切なのだ。

そしてなんと三浦雄一郎さんといっしょに滑ろう!ということで、先生の後ろについて滑ったりもした。わ〜テレビで見たあの滑りが目の前に!!75歳だなんてこれっぽっちも信じられない華麗な滑り。リフトでは隣になって、しょーもない質問してみたりしてもニコニコ答えてくださる素敵な方だった。

みんなは2日間滑るのだが、わたしは用事があって1日でトンボ帰りしなくちゃいけない。
ということで、最後に一番上の上級者用コブコブコースに行ってみたい、、とリクエストしたら、P助さんがじゃあ一緒に行きましょうと言ってくださった。

夕方近くでゲレンデは貸切、オリンピックモーグル金メダリストを育てたコーチが真横でコブのプライベートレッスン。こんな贅沢ってある??

わたしはコブ斜面を滑るのはキライじゃない。新雪も大好き。
コブに関しては、まだ全然まともに滑ることができなくて、「とりあえず降りてくることはできます」位のレベル。でも、ここを自由に滑ることができたら楽しいだろうな〜。モーグルとまではいかなくても、それでもラインを読んで、こういう風に滑ろうって思ったラインをそのまま降りてこれたら楽しいだろうな、っていう気持ちはある。

P助さんは、コブの滑り方のコツみたいなものを伝授してくださった。
おおおおお、そうか、そうやって滑るのか!と目からウロコが落ちまくり。
そして、斜度が高い最初のほうは一緒に横滑りで降りてきたのだけれど、その横滑りですら、ラインの取り方が素晴らしい(当たり前なんだけど)。

全然自分の技術はついていかなかったけど、それでもコブ斜面に対する意識がすごく変わった。
また教わりたい!もっとコブをちゃんと滑れるようになりたい!そんな風な情熱もまた出てきた。

しかしながら、最後は私の太ももが悲鳴寸前だった。もともと筋力が落ちていてハムストリングが張っていた左足だったが、ロングクルージングしていると太ももがぴくぴくする。今まで太ももがつったことなんてないけれど、このままだとそろそろヤバいという状態にまでなってしまった。

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今まで、体力作りーーランやコアトレなどを、ちょっとしては止めて、また再開してはすぐに飽きて、という状態が続いていたけれど、もしかしたら私に足りなかったのは、そのトレーニングをやってどうなりたいのか?何のためにトレーニングしたいのか?という強い動機や理由づけだったのかもしれない。確かに健康のため、痩せたいから、サロンを続けていくための基礎体力作り、など理由はたくさんあったけれど、「どうしてもこうなりたい!!!」というような情熱はそこにはなかった。

けれど、今回久しぶりに、体力がないからこれができない、という状態を味わって、もっとスキーを長く、コブを華麗に滑れるようになりたい!それにはもっと筋力つけなくちゃ!という強い気持ちが出てきた。今の状態じゃあせっかくウィスラーに行っても、細切れに休憩して全然ロングクルーズなんて楽しめない。コブも数回行ったら息が切れる。

100歳までスキーを楽しんでおられた三浦敬三さんは、最後の最後まで毎日日記をつけておられ、しかも常に上達したいという思いでもって滑っておられたそうだ。

何のためにそれをするか?そこに情熱はあるか?

フリーダイビングの練習をしている友人たちも、常にそこに情熱と目的を持って取り組んでいる人は強い。理由はなんでもいい、自分のからだの限界を知りたい、だとか、もっと華麗に潜りたいとか、そのために努力する。

私はフリーダイビングに関しては、「こうなったらいいな〜」っていう思いはあるけど、出来なくてくやしい!もっとこうしたい!というような情熱までは今まではまだなかった。耳抜きは筋トレではできるようにならないし・・・。でもスキーのコブ斜面に関しては、久しぶりにそういう気持ちを味わった。この長い文章がその情熱を表しているような気もする。そういえば「イルカともっと泳ぎたい!!」という気持ちが強かった頃が一番スキンダイビングの技術も上達したように思う。

この気持ちを忘れないようにしよう。
別に選手になるとかそういうことではもちろんなくて、自分の内部の話なんだけれども、それでもこのモチベーションは保っていたい。いつかまたスキーをするときが来たときに、筋力のなさであきらめたりはしたくない。

急に思い立って参加したけれど、本当に行ってよかった。運良く講演会も聞くことができて、やはりそこでも同じようなことを三浦先生はおっしゃっていた。

年だからとか、お金がないからだとか、常識では考えられないとか、○○だからっていう、やらない理由は何万もある。だけど、もし自分の情熱がそこにあるのなら、そこにあると気づいてしまったのなら、やっぱりそれはやるべきものなのだ。75でエベレストを目指しても全然かまわないのだ。

スキーだけでなく、これはもちろん人生全てに言えることだ。
何のために生きているのか?生きがいとは?
講演会ではそんなテーマでおふたりがお話をされていたが、チャレンジすることの大切さとともに、自分の限界を理性で知ることの大切さ(無謀であってはいけない)も言っておられた。

学びの多い贅沢な1日。きっとこの日は大切な日になるだろう
そんな風に思えた短くも濃いスキーツアーだった。

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コメント

お久しぶりです。元気に活動中ですね。僕は、仕事と引っ越しに追われて、ちょっと心が荒んでいるような・・・・。

それにしても、羨ましい方々とのスキーツアーでしたね。今度、お話をゆっくりと聞かせてくださいね。ひと段落ついたら、またお邪魔しに行きます。次回は一緒に走りましょう!!

そーゆー時は呼べ。いーから呼べw

おおおおーーーー!!
すげーーーー!
すげーーーーっす!
うらやましい~~っす!!!!

トンボ帰りの理由が・・・
魅力的な話と、またブログからも熱い思いが伝わってきました♪

わたしも一度お会いしたい一人です。
豪太さんは遠目で一度だけ。。。

来年のバンクーバー、まじで行きますから。
冬季五輪ファンとしては、今年きちんと調整してきている選手(よくみると若返りしていないのが残念だけど)を、しっかりこの目で観て、そして応援したいの。

UPDATEよろしくです。

(長野のお天気最高だったんですね。すべて運が向かっている予感♪♪♪)

>ひろしさま
ご無沙汰してます〜。今年に入って全然走ってないばななんです(^^;
お仕事&お引っ越し大変ですね〜頑張ってくださいね!ぜひ一段落したら、っていうか一段落させて遊びにきてくださいねん。

>ヨシムラさん
いや〜ホント急に突然決めたのよぉ。
今度あったら呼ぶよ。有無を言わさず来て!爆

>じゅんじゅんさま
あれ?ちょっぴり意外な感じがしますが、スキーされるのかしら?それとも三浦雄一郎さんのファン??
ぜひまたいろいろお話ししましょーね!

>MPさま
そう、理由が・・・(笑)あとで日記に書く予定だけど。

来年のバンクーバー、私も下見するからにはやっぱり行かないとね!なんか当日までやたら忙しくて日記あんまり書けないかもだけど、現地から情報はみっちりUPDATEする予定だからお楽しみにね☆

遅ればせながら、スキーと聞いて飛んでまいりました。
ドルフィンズ!うらやましいですねー。

私は競技のほうは最近は国内のみ。海外はやっぱり海、いや山の彼方・・・いろいろ大変です。でも国内で普及活動と称してもっともっと遊ぶつもりです!

>ぶりさま
おっお久しぶりです!お元気ですか?
国内の普及活動、是非教えてください〜。
試合も観に行ってみたいなぁ。
テレマークの可能性きっといっぱいあると思います。まだまだ知られてないですもんね!
機会がまたあればゆっくりお話聞いてみたいです☆

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