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2009年07月25日

●普通の旅行

何をもって普通とするかは人それぞれだとは思うのだけれども、昨日上海への旅から帰ってきて思ったことは、なんだか久しぶりに普通に観光したって感じの旅だったなあ〜ということだった。
ここ最近海外に出るのは、何か目的があってその先がたまたま海外だったということが多かった。
留学先のハワイ島然り、ワークショップに参加するためのオアフ、フリーダイビングの世界選手権でのエジプト、、、などなど。今年2月のカナダは、そういう意味では主な目的は「フィギュアスケート4大陸選手権観戦」だったので、観光といえば観光だったのだけれど、あまりにもフリータイムがなくて、結構修行っぽい旅だったのだ。

今回の上海は、日程の真ん中に皆既日食があることもあって、6日間で2泊ずつ宿を3回変えるという、いかにも日本人的な日程を組んだこともあって、移動も多く、市内を歩いたりする時間もあって、そういう意味で、久しぶりに純粋な「観光」っぽいこともしたので、とても新鮮だった。

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近未来的光景。1998年当時の浦東はビル2つしかなかった。

約10年ぶりの上海。私にとっては懐かしい、多少の思い入れもある場所なので、今回の訪問はいろいろな意味で意義深かった。10年ほど前でさえ「半年で街が変わる」と言われていた場所だ。10年も経てば全然違うのだろうなあと予想してはいたけれど、なるほど果たしてそこは本当に全然違う街になっていた。

もちろん本質は変わらない。昔も今も、ものすごい高級で清潔な場所と、横道に少し逸れると未だに残る雑多な町並みという構成はそのままだった。スタバで35元のコーヒーを飲む若い人々のすぐそばに、昼食の麺が4元で買える世界。

でも、思った以上に街のあちこちが東京やそれ以上の近未来的風景になっていたし、機嫌の悪い釣り銭を投げてよこすような服務員は全然いなくなっていた。

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来年の上海万博に向けて更にあちこちで工事中

10年ってそういうことなんだな。

なんとなくずっとそう感じていた。その街の本質は変わることがないけれど、でもやっぱりそれだけの年月は、街や人々をずっとずっと洗練させ、上質なものに変えていた。もちろんいいことばかりではないだろう。貧富の差がますます激しくなっているだろうことは容易に想像できるし、「そこまで破壊せんでも」っていうくらい街はものすごい勢いで変化している。古いものがどんどん壊されている。でも古いものを大切にして、リノベーションするという新しい考え方も、ちゃんと芽生えてきていて、そういうものが生まれていることにはホッとさせられた。

そして、私自身もこの10年、いろいろな経験を積んできた。10年前はイルカと泳いだこともなければ、マッサージの技術なんてちっとも持っていなかった。必死でいろいろなことにチャレンジした結果、今の自分があるし、昔の上海と今を比較するのがばかばかしくなるくらいに、私もきっと昔と今では全然違う人になっているんだろう。もちろん本質は変わっていない。けれど、きっと、たぶん、少なからず私も進化している。もう昔の私じゃないんだ。あのころ超えたいと思っていたあれこれは、きっと気がつかないうちに、遥か遠くの場所に置いてきていたんだなぁ。。。
そんな風に感じた旅だった。

街で撮影した風景などはおいおいアップしていこうと思います。

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以前はこういう自転車がものすごく多かったけど、今は自動車のほうが断然多い

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